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2018 Dec. 5

2019 展覧会あれこれ

チョイと鬼が笑う話。

東京・上野の「国立科学博物館」で、2019年3月21日から6月16日までの期間、特別展 「大哺乳類展2」 が開催される。

大哺乳類展2

この特別展は、9年前に好評を得た特別展「大哺乳類展 陸のなかまたち/海のなかまたち」ぶりに「哺乳類」にフォーカスする展覧会。今回は、500点以上の剥製や骨格標本から、哺乳類の生き残り戦略について迫っていく。

地球という惑星が誕生して以来、その歴史とともに哺乳類は多様な能力を獲得し、これまで地球上のほとんどの環境に適応してきた。そのなかでも特徴的なのが、走る、跳ぶ、木に登る、泳ぐといった移動運動であるロコモーション。哺乳類のロコモーションは、同じ脊椎動物である魚類や爬虫類とはまったく異なり、多様性と自由度に富み、様々な環境に適応する能力をもっている。

大哺乳類展2

今回の展覧会では、陸と海の哺乳類のロコモーション能力を、標本や最新の研究に基づいた映像で説明する。会場中央には「哺乳類大行進」として、科博の重要標本群の1つである「ヨシモト・コレクション」をはじめとする哺乳類の?製標本150点以上を一堂に展示。会場では、原始的な特徴をもつ哺乳類とされる単孔類や有袋類から、アフリカや南米を起源とするグループ、我々に馴染みのある哺乳類である齧歯目、霊長目、食肉目、鯨偶蹄目といったものまでが、分類群ごとに分けられている。

大哺乳類展2

具体的には、チーターの走り方、ブラックバックの跳躍力、テナガザルのブラキエーション(樹上運動)、イルカやラッコの遊泳などがトピックとしてあげられている。これらを、山口大学共同獣医学部の協力により、最新の解析映像も駆使して解説。

大哺乳類展2

また、陸棲哺乳類最大のアフリカゾウの全身骨格や、体長16mのマッコウクジラの半身を模型で再現したユニークな骨格、12mのセミクジラの全身骨格などを初公開。

大哺乳類展2

もう1つの重要な項目として、哺乳類がここまで繁栄し、生き残ってきた理由にも注目。会場では、生きるために必要不可欠である「食べる」、すべての生物の目的である子孫を残すための「産む・育てる」という「生き残り戦略」を紹介する。

「食べる」では、草食、肉食、昆虫食など、食べるものによって異なる歯やあごの特徴を200点近い頭骨を揃える。一方、「産む・育てる」では、オスがメスへアピールするために獲得した戦略をはじめ、胎盤や哺乳、生まれたコドモの生き残り戦略にも着目。

大哺乳類展2

人間、つまりは自分も哺乳類であるはずなのに、哺乳類のことは意外と知らない。地球という大きい惑星でともに生きる哺乳類の仲間に出会い、知り、学ぶことのできる貴重な機会となること間違いない。

そして、2019年7月13日から10月14日までの期間、「国立科学博物館」では「恐竜博2019」が開催される。これは、世界初公開となる展示や、過去から現在、未来にわたる恐竜進化に関する研究の発展や展望を紹介する展覧会。

恐竜博2019

目玉となるのは、長さ2.4mの前足以外の化石が見つからず、長年「謎の恐竜」とされていた「デイノケイルス」に関する展示。「恐ろしい手」を意味する「デイノケイルス」は、近年、頭骨や胴体、後ろ足などを含む2体の化石が発見され、他に例を見ない「想定外」の特徴をもつ恐竜だったことが明らかになった。

デイノケイルス

会場では、名前の由来となった実物の化石を日本初公開。さらに、この展覧会に向けて制作されている全身復元骨格が、世界で初めて展示される予定。

また、北海道のむかわ町で発見された「むかわ竜」の全身実物化石と、これらの化石を元に復元した全身骨格が東京に初上陸。その他、恐竜の骨格から読み取れる情報や、日本初公開の重要化石などで「恐竜の生物学」解明の最前線を解説。さらに、絶滅に関する最新の研究情報など、貴重な重要標本や資料が紹介される。

恐竜博2019

一方、上野の「東京国立博物館」では、2019年1月2日から1月27日まで、新春イベント「博物館に初もうで」を開催する。毎年お正月の恒例企画となっている「博物館に初もうで」は、名品の数々と共に、新年を祝すイベント。2019年は、干支「亥(イノシシ)」を題材にした作品を展示。

博物館に初もうで

最近いろいろと世間を騒がしているイノシシだが、日本全国に生息するイノシシは、基本的には食用として人の生に密着していることや多産であることから、古くから「豊穣」を示す象徴として親しまれていた。また、前に突き進む猛烈な勢いのある様から、「猪突猛進」という四字熟語が生まれる契機ともなっている。

2019年もそんなイノシシのように「勢いのある」1年となるように願い、会場にはイノシシをモチーフにした作品群で彩られる。喜多川歌麿が描いた「浮世七ツ目合・巳亥」や岸連山の「猪図」など、江戸時代の画家による作品をはじめ、大正時代に石川光明が手掛けた「野猪」などが展示される。

喜多川歌麿筆「浮世七ツ目合・巳亥」
喜多川歌麿筆「浮世七ツ目合・巳亥」

岸連山筆「猪図」
岸連山筆「猪図」

石川光明「野猪」
石川光明「野猪」

また、国宝の「松林図屏風」「古今和歌集(元永本)下帖」が公開されるほか、重要文化財「色絵月梅図茶壺」など、普段はなかなかお目にかかれない日本の名品を展示する。

重要文化財「色絵月梅図茶壺」 仁清
重要文化財「色絵月梅図茶壺」 仁清

さらに、会場外では獅子舞や和太鼓などを楽しめる、伝統的な日本芸能イベントも2日間に渡って開催。新年に相応しい賑やかなムードで来場客を迎え入れる。

 
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