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2017 Oct. 12

アーティスティックな展覧会

京都市内の「龍岸寺」「宝蔵寺」「金剛寺」の3ヶ寺で、11月10日から11月19日までの期間、アート×仏教による「十夜フェス」が開催される。

十夜フェス

10日10夜にわたり絶えずお念仏を称え、阿弥陀さまのお慈悲に感謝する「十夜法要」。現在は、本来10日間であるはずの法要が、1日のみに短縮され、あるいは、実施しなくなってしまったお寺も増えているという。

「十夜フェス」では、その伝統的な「十夜法要」を再考。仏教とは相いれないイメージのある、アイドル、テクノロジー、ファッションなどをテーマに、学生クリエイターと僧侶が一緒になって「京都でしかできないフェス」を創り上げる。

龍岸寺「CLUB*SILKROAD」
メイン会場である「龍岸寺」では、本堂をクラブハウスにした「CLUB*SILKROAD」を開催。異なる宗派・異なる音楽ジャンルのアーティスト達が集まり、ライブを行う。浄土系アイドル「てら*ぱるむす」らが、ここでしか味わえないアツい夜を盛り上げる。

CLUB*SILKROAD

ちなみに、「てら*ぱるむす」は、「衆生(ファン)と共に修行する」をコンセプトに、衣装や歌詞、パフォーマンスに仏教要素を取り入れ、仏教美術(絵画や彫刻)、お寺文化の視点から衆生と一緒に仏教を学んでいくことを目標にしている5人組浄土系アイドルグループ。京都・滋賀の現役芸大生たちが中心となって運営しており、衣装や歌詞、グッズなどは主に大学生で制作している。

てら*ぱるむす

数多くお寺のある京都を中心にライブを通し、現代における仏教の在り方を問う。

宝蔵寺「STARBOZU -ボーズの覚醒-」
「宝蔵寺」では、「お寺の住職が「人工知能」になったら…?」という考えのもと、テクノロジー分野を融合させた「STARBOZU -ボーズの覚醒-」を開催。

宝蔵寺「STARBOZU -ボーズの覚醒-」

自力で思考が出来るのか、法話は出来るのか、人の悩みに答えられるのか…。ロボット住職が織りなす近未来のお寺を体験できる。

金剛寺「Kyoto Temple Collection -テラコレ-」
「金剛寺」では、ファッション×アートのショー「Kyoto Temple Collection」を実施。

金剛寺「Kyoto Temple Collection -テラコレ-」

仏教における苦しみの世界を表す「六道輪廻」をテーマに、若手クリエーターによる衣装と映像の新感覚の舞台を生み出す。また、京都のシューズメーカーとのコラボも見どころの1つ。

また、「金沢21世紀美術館」では、11月25日から2018年3月11日まで、「ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラー」を開催。ジャネット・カーディフ&ジョージ・ビュレス・ミラーは、1995年から共同制作を始め、現在カナダとベルリンを拠点に活動するアーティストユニット。

Janet Cardiff & George Bures Miller

高度な音響・映像技術と独創的な造形を駆使し、作り出される独特な世界観が特徴。今回の展覧会では、2人のアジア初となる大規模個展となっている。

Opera for a Small Room (部分)
Opera for a Small Room (Detail)

彼らの作品は「聞く」「見る」といった知覚を刺激し、見る者はまるで魔法にかけられたかのように、一気に作品の世界へと引き込まれること間違いない。

今回、メリーゴーランドと奇妙な音が狂気の世界へと誘う「The Carnie」、寝ている女性の上でマリオネットたちが踊り出す不思議な夢の世界「The Marionette Maker」などの近作の大型作品をはじめ、新作を含む日本初公開作品となる8点のインスタレーションで構成される。

The Carnie
The Carnie

The Carnie (部分)
The Carnie (Detail)

The Marionette Maker
The Marionette Maker

The Marionette Maker  (Detail)
The Marionette Maker  (Detail)

The Marionette Maker  (Detail)
The Marionette Maker  (Detail)

美術館の1つ1つが独立した展示空間となり、幾つもの物語が共鳴するように展開される。一瞬で現実を飛び越え、彼らの物語に没入してしまう展示方法となっている。

一方、「国立新美術館」では、開館10周年を記念して展覧会「安藤忠雄展 挑戦」が、12月18日まで開催中。

安藤忠雄展 挑戦

プロボクサーを経たのち、独学で建築の道を志したという異色の経歴を持つ安藤忠雄。1969年に「都市ゲリラ」として建築設計活動をスタートして以来、常に既成概念を打ち破る大胆な作品を世に送り出してきた。

今回の展覧会は、彼の半世紀に及ぶ「挑戦」の軌跡を紹介する東京では初となる大規模展覧会。設計のプロセスを伝えるスケッチ、ドローイング、模型、写真、映像、そして、実物大に再現された建築物など、安藤建築の「これまで」と「これから」を知ることのできる多彩な資料が展示される。

4×4の住宅(神戸市)
4×4の住宅(神戸市)

住吉の長屋(大阪市)
住吉の長屋(大阪市)

展示作品の8割以上が国内初出展で、中にはこれまで未発表の作品も含まれている。特に注目すべきなのは、安藤建築の原点である「住宅」作品200点以上に関する設計資料や、現在進行中の「パリ商品取引所」の歴史的建造物を生かした現代美術館プロジェクトの模型など。

パリ商品取引所
パリ商品取引所

他にも、都市空間や公共事業、一般住宅の作品を映像で紹介する展示物も用意されており、様々な視点から作品の姿を見ることができる。

プンタ・デラ・ドガーナ
プンタ・デラ・ドガーナ

プンタ・デラ・ドガーナ(イタリア ヴェニス)模型
プンタ・デラ・ドガーナ(イタリア ヴェニス)模型

中でも目玉展示となるのは、安藤忠雄の代表作である「光の教会」を実寸大で再現したインスタレーション。極度にシンプルな造形に、光や風といった自然を抽象化された姿で映し出す、安藤建築の特徴の1つが表れた傑作。

光の教会
光の教会

この展覧会での「光の教会」は、十字架部分にガラスを入れない、安藤がもともとやりたかったという形を再現している。なお、野外展示場に出現するこの作品は、同場所に展示されたものの中で過去最大規模の展示物となっている。

さらに、安藤忠雄の大阪の仕事場をそのまま再現した空間展示も行われる。実際に使用しているデスクや資料本などを全て美術館に持ち込む初の試みが行われる。

大淀のアトリエU
大淀のアトリエU

インスタレーションの音楽担当に、人気インストゥルメンタルバンド「mouse on the keys/マウス オン ザ キーズ」を起用。展覧会のハイライトの1つである「直島の一連のプロジェクト」インスタレーションの音楽を担当する。

直島の一連のプロジェクト(香川県直島町)
直島の一連のプロジェクト(香川県直島町)
直島の一連のプロジェクト(香川県直島町)
直島の一連のプロジェクト(香川県直島町)

その楽曲は「The Beginnings/The Prophecy (TADAO ANDO: ENDEAVORS version)」。ポスト・ハードコア、テクノ、モダンミュージックなどをミックスした新しいサウンドを作り出し、ミニマルで幾何学的抽象を思わせる映像演出によるライブパフォーマンスで国内外で人気なだけにどのような音楽を作り出すかにも要注目。

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