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2013.Dec. 4
日本上陸40周年のヴァンクリ

「Touch the Heartstrings」の前身である「日々雑感」でも度々掲載した「ヴァン クリーフ&アーペル」ネタ。パリのヴァンドーム広場22番地に誕生したハイジュエリーメゾンであり、現在では宝石の他にも時計や香水を扱う高級ブランドであることは皆様はもうすでにご存知の事。

ヴァン クリーフ&アーペル

古くから王侯貴族やセレブリティに愛されるハイジュエラーであり、モナコ王室御用達ブランドとしても有名。また、ミステリー・セッティングと呼ばれる独自の特許技術によるセッティングや、小物入れ、時計の技術などで多くの特許を持っている。1点ものの高価な商品が多く、全ての商品が職人の手作りで生産されている。フェミニンで繊細、エレガントなデザインが特徴的で、自然をモチーフとしたものが多い。

創立当初から、「ヴァン クリーフ&アーペル」はジュエリーのノウハウの技能を体現してきた。途切れることのない創意工夫にインスピレーションを得たメゾンの卓越性により、時を越えた独創性と比類なき技術が生み出されてきた。

時を越えた独創性と比類なき技術が生み出されてきた

そのクラフツマンシップを次世代へと受け継いでいき、ジュエリーの世界に光を当てることを目的とした学校「レコール ヴァン クリーフ&アーペル」が、2012年のバレンタインデーに開校した。「レコール ヴァン クリーフ&アーペル」は、ヴァンドーム広場にあるフランスならではの芸術様式を具象化した18世紀のタウンハウスに開設され、施設内には、実際にジュエリーを手に取ったり着用したりできる体験サロンをはじめ、見て、聞いて、学ぶためのトレーニングサロン、そして、議論を深めるためのプライベート図書館が併設されている。

レコール ヴァン クリーフ&アーペル

そして、今年の7月に「ヴァンクリ」ブランド日本上陸40周年を記念して、「レコール ヴァン クリーフ&アーペル」の国外初となる2週間限定特別カリキュラムが東京ステーションホテルを会場に開催された。講義は日本語通訳付きのフランス語で行われ、コースは9種類。変化に富んだ奥の深いカリキュラムを情熱を持った各分野のエキスパート、美術史家、宝石鑑定家、メゾンのハイジュエリーアトリエで働く「マンドール(黄金の手)」と呼ばれる名匠たちを講師に迎え行われた講義では、ジュエリーと腕時計制作、宝石学、芸術史に関する知識が深められた貴重な機会となった。

東京ステーションホテルを会場に開催された
変化に富んだ奥の深いカリキュラム
ジュエリーと腕時計制作、宝石学、芸術史に関する知識が深められた貴重な機会

「ヴァン・クリーフ&アーペル」は、カッティング技術や営業能力に優れており、マレーネ・ディートリッヒ、モーリス・シュバリエ、アルゼンチン大統領夫人でエビータと親しまれ、映画「エビータ」でも有名なエヴァ・ペロンなど当事のセレブの多くを顧客につけていった。ちなみに、マレーネ・ディートリッヒはヒッチコックの映画、舞台恐怖症で「ヴァンクリ」のダイヤのネックレスを身につけたという。

その後、1925年には「薔薇の花」というブローチで「アール・デコ展大賞」を受賞。また、1930年に発表した「ミノディエール」は、洗練された美しいイブニングバッグで、口紅などの化粧品を入れるのにもちょうどいいサイズで、世のの女性を虜にした。

1933年には、表から石を支える爪の部分を見えなくする特殊な技巧「ミステリー・セッティング」を開発。この技巧は現在でも多くの高級ジュエリーに用いられており「ヴァン・クリーフ&アーペル」のお家芸である。

ミステリー・セッティング
ミステリー・セッティング

そして、世界が注目したモナコ大公レーニエ3世とグレース・ケリーの婚約には、「ヴァン・クリーフ&アーペル」のダイヤモンドとパールのネックレスが贈られたことが当時話題になった。3つのパールのネックレスをダイヤモンドが1つに結ぶもので、ひじょうにエレガントなものであった。また、1967年にはイラン王妃、載冠式用のクラウンのオーダーを受け、4ポンドのパール、ルビー、ダイヤモンド、エメラルドで作られたクラウンは6ヶ月かけて制作されたという。

世界が注目したモナコ大公レーニエ3世とグレース・ケリーの婚約には、「ヴァン・クリーフ&アーペル」のダイヤモンドとパールのネックレスが贈られたことが当時話題になった

日本上陸40周年を迎える「ヴァンクリ」は、これを記念して東京・恵比寿ガーデンプレイスにあるミシュラン3つ星フレンチレストラン「シャトーレストラン ジョエル・ロブジョン」の伝統的な建物に、プロジェクションマッピングを上映する。テーマは「フェアリー キャッスル - 妖精が棲むお城 -」。ルビーとエメラルドの巨大隕石が地球に降下してくる映像から始まり、それが着地すると同時にレストランの建物が「フェアリー キャッスル」へと変貌。

「シャトーレストラン ジョエル・ロブジョン」の伝統的な建物に、プロジェクションマッピングを上映する

プロデュースを担当したのは、フランス人アーティストのユーグ・レプ。彼はドローイング、彫刻、映像、ネオンなど多彩なメディアを使い独自の世界を作り出す芸術家として知られる。彼の作り出す仕掛けや空想、パラレル・ワールド、不可思議でありながら暖かみにあふれたイマジネーションは世界中の人々を魅了する。そして、今回のプロジェクトでは約1ヶ月間の制作時間を費やし描いたエレメント、「滝」「花」「噴・水」「星」などが、色鮮やかに描き出される。

フランス人アーティストのユーグ・レプ

「ヴァンクリ」のソフトでフェミニンな世界観と、魔法の国のような幻想的な世界観が融合された今回のプロジェクションマッピングは、観る者を絵本の世界へトリップしたかのような気持ちにさせてくれること間違いない。一見の価値ある映像だ。ちなみに、開催日は2013年12月11日と12日の2晩限定。


 
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